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書誌詳細

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ウィシュマさんを知っていますか? 名古屋入管収容場から届いた手紙

  • 著者名眞野/明美‖著
  • 出版者風媒社
  • 出版年2021.10

貸出・返却・予約状況

  • 貸出状況 貸出可能

  • 所蔵数1
  • 貸出可能数1
  • 貸出累計2

所蔵事項

  • 請求記号329.9-マ
  • 貸出区分持出可能
  • 配架場所図書館
  • 所蔵状態所蔵

ブックリスト

書誌事項

  • 書名ヨミウィシュマサンオシッテイマスカ
  • 著者ヨミマノ,アケミ
  • ISBN9784833111409
  • 出版地名古屋
  • 出版者風媒社
  • 出版年2021.10
  • ページ121p
  • サイズ21cm
  • 注記構成:関口威人
  • 件名出入国管理
    スリランカ人(日本在留)
  • 内容紹介入管から外に出たら、ジャガイモをたくさん育てて、スリランカ料理をつくりたい。彼女の思い描いていた未来はなぜ、奪われたのか-。入管で亡くなったスリランカ人ウィシュマ・サンダマリが残した手紙を書籍化。
    「ウィシュマさんの生きた軌跡が、ここに」(フォトジャーナリスト・安田菜津紀さん)
    入管で亡くなったスリランカ人女性・ウィシュマさんが遺した手紙を1冊に!
    名古屋出入国在留管理局=通称「名古屋入管」。〈日本人〉にはおよそ縁のないこの施設の4階には「収容場」があり、2021年3月6日、スリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさんがここで命を落としました。いまその死の真相をめぐり、日本の外国人管理政策そのものに疑念が突きつけられています。
     ウィシュマさんは日本語を学ぶために来日した留学生でした。ところが当時の交際相手のDVのため日本語学校に通えなくなり、在留資格を失いました。ほとんど着の身着のままの状態で、助けを求めて警察に駆け込みますが、「不法滞在者」として入管に送致されてしまいます。DV被害者をシェルターではなく入管に引き渡した警察、DVの事実を知りながら収容した入管庁は、ともに法令的にも人道上でも大きな過ちを犯したのです。
     本書では、仮放免後にウィシュマさんの身元引受人となるはずだった著者・眞野明美さん宛に書かれたウィシュマさんの手紙を全て公開しました。収容場の中でウィシュマさんは眞野さんとの平穏な生活を夢み、未来への希望を抱いていました。しかし1月28日夜、吐血。収容場の過酷な環境の中でみるみる衰弱してしまいます。2月2日の手紙には、眞野さんに助けを求める悲痛な叫びが書きつけられていました。
    「彼らは私を病院に連れて行こうとしません。私は彼らに監禁されているからです。私は回復したい。……すべての食物や水も吐いてしまう。どうしていいかわからない。今すぐに私を助けてください。」
     眞野さんたち支援者の必死の抗議もむなしく、適切な医療を受けられなかったウィシュマさんは1ヶ月後に亡くなりました。日本の入管施設で収容者が死亡するのは1997年以降24人にのぼります。
    なぜ入管で人間が死なねばならないのか。不法滞在とは死の報いを受けなければならない犯罪なのか。国連人権委員会に「国際法違反」と指摘される日本の無司法・無期限の収容体制こそ裁かれるべき犯罪行為ではないのか──。ウィシュマさんたちの死が問いかけてきます。私たちのことを知ってください、と。
  • 著者紹介1953年福岡県生まれ。日本福祉大学卒業。シンガーソングライターとして全国の女性団体、学校、少年院などでのコンサートを行う。2018年多世代シェアハウスをオープン。
  • 目次プロローグ  2020年12月18日 初めての面会
    「手紙」2020年12月22日 ──今、私にはあなたがいます
    「手紙「2020年12月27日 ──絵を描く文房具をありがとう
    「手紙」2020年12月31日 ──私が描いた絵には意味があります
    「手紙」2021年1月10日 ──熱が出て個室へ移されました
    「手紙」2021年1月18日 ──わたしは 12.5kg ぐらい やせています
    「手紙」2021年1月20日 ──わたしの paintings すてないでね
    「手紙」2021年1月27日 ──わたし の びょうき ぜんぶ おわりに して
    「手紙」2021年2月2日 ──わたしぜんぜん大丈夫じゃない
    「手紙」2021年2月8日 ──私のことを考えてくれて、ありがとう
    訃報・2021年3月7日 ──なぜ彼女は亡くなったのか?
    献花台・2021年3月17日 ──ウィシュマはここにいる
    葬儀・2021年5月6日 ──「ほんとうに私のお姉さんなの!?」
    おわりに
    ウィシュマ・サンダマリさんのご遺骨から願われ励まされ続ける私たち(北條良至子)
    アクリル板の壁、人間の手紙(平田雅己)
    謝辞