| タイトル | 著者 | ページ |
| プロローグ ついにブラックホールが“見えた”! | | |
| 世界を熱狂させたブラックホールを巡る二つの大成果/映画の中でリアルに描かれたブラックホール/ブラックホールは“底なしの穴”/多数見つかっていたブラックホールの「候補天体」/ブラックホールは宇宙の中では極めて小さい | | |
| コラム 「ブラックホール」という呼び名はいつ生まれた? | | |
| 第1章 ブラックホールとは何なのか | | |
| 1 ブラックホール=脱出不能の球状の空間 | | |
| ブラックホールはどんな穴?/ブラックホールは物体を“吸い込む”わけではない/ブラックホールの内部は事実上の“別世界”/ブラックホールの中では、光は外向きに進めない/ブラックホールは物質を飲み込んで大きくなっていく/ブラックホールは重さが2倍になると、半径が2倍になる/ブラックホールはなぜブラック? | | |
| 2 ブラックホール=曲がった空間 | | |
| 一般相対性理論によってブラックホールの存在が予言された/重い物体のそばほど、空間が大きく曲がっている/空間の曲がりが重力を生み出す/自転しているブラックホール/ブラックホールの自転によって、空間が“引きずられる” | | |
| 3 ブラックホールの近くでは時間の流れが遅くなる | | |
| ブラックホールの表面では時間が止まる!/速く動くほど、時間の流れが遅くなる | | |
| コラム 重力は長い間「謎の力」だった | | |
| 第2章 ブラックホールとはどんな天体なのか | | |
| 1 ブラックホールの種類 | | |
| ブラックホールは重さで「三つのタイプ」に分けられる/「恒星質量ブラックホール」は重い恒星が死ぬときに形成される/軽い恒星は死後に白色矮星を残す/重い恒星は死後に中性子星かブラックホールを残す/太陽系サイズの「超大質量ブラックホール」/超大質量ブラックホールはどうやってできたのか?/謎多き「中間質量ブラックホール」/宇宙誕生時に生まれた「原始ブラックホール」も存在? | | |
| 2 ブラックホールの周囲の構造 | | |
| 引き寄せられた物質は「降着円盤」を形作る/降着円盤は摩擦で高温になって明るく輝く/極めて明るく輝く「活動銀河核」/ジェットの長さは数百万光年に達することもある | | |
| コラム 宇宙を支配する「ダークマター」の正体は原始ブラックホール? | | |
| 第3章 ブラックホールはどうやって見つかったのか? | | |
| 1 はくちょう座X-1 | | |
| 宇宙からのX線観測で見つかった「はくちょう座X-1」/太陽の30倍の重さの恒星を振りまわしていた! | | |
| 2 クェーサー | | |
| 超遠方の謎の電波源/スペクトルは天体の“指紋”/遠くの天体からやってきた光は波長が伸びる | | |
| 3 いて座Aスター | | |
| 我が銀河の中心にも超大質量ブラックホールが存在した | | |
| 第4章 “仮想”ブラックホール有人探査 | | |
| 1 どうやって行く? | | |
| ブラックホールはめちゃくちゃ遠い!/ワームホールを使えば、遠くのブラックホールにすぐに到着できる | | |
| 2 安全にブラックホールを探査する方法 | | |
| 恒星質量ブラックホールに宇宙船が近づくと破壊される! | | |
| 3 降着円盤をもつブラックホールはどう見える? | | |
| ブラックホールは“そのままの姿”では見えない/降着円盤は左右で見え方が異なる | | |
| 4 周囲に何もないブラックホールはどう見える? | | |
| 周回軌道には「限界」がある/近づいていくとブラックホールは見かけ上、巨大化していく/ブラックホールを使って未来へのタイムトラベルを実現するには…/遠くの基地からブラックホールを見ると…/ブラックホールに入るとどうなる? | | |
| コラム 潮汐力が「氷の衛星」で生命を育んでいるかも? | | |
| コラム ワームホールを使えば、過去へのタイムトラベルも可能に!? | | |
| 第5章 ブラックホールが発した重力波をとらえよ! | | |
| 1 重力波とその検出方法 | | |
| 重力波による空間の伸び縮みはごくごくわずか/幻に終わった「共振型重力波検出器」による“初検出”/レーザー光を使った「レーザー干渉計型検出器」が主流に | | |
| 2 重力波の初検出 | | |
| 重力波が確かに存在する間接的な証拠/予言の約100年後、ついに重力波がとらえられた!/太陽三つ分の質量が重力波のエネルギーに転化した! | | |
| 3 残された謎 | | |
| LIGOがとらえたブラックホールは不自然に大きかった/「ファーストスター」が謎のブラックホールの起源?/謎のブラックホールは「原始ブラックホール」? | | |
| 4 重力波観測網の充実 | | |
| 日本の重力波望遠鏡KAGRAの今後の活躍に期待 | | |
| 5 背景重力波の観測 | | |
| 超大質量ブラックホール連星由来の重力波がとらえられた? | | |
| 第6章 ブラックホールの写真を撮影せよ! | | |
| 1 撮影はなぜ難しいか | | |
| 狙うは銀河中心の超大質量ブラックホール/大きな望遠鏡ほど“視力”が向上する/地球サイズの仮想的な巨大望遠鏡を構築 | | |
| 2 ついにとらえられたブラックホール・シャドウ | | |
| イベント・ホライズン・テレスコープの視力は300万!/ブラックホール本体の大きさは光のリングの2・5分の1/いて座Aスターの撮影にも成功!/その後も成果を出し続けるイベント・ホライズン・テレスコープ | | |
| 最終章 ブラックホールを研究することの意義 | | |
| ブラックホールの研究は「宇宙誕生の謎」の解明にもつながる/空間は幻かもしれない | | |
| あとがき | | |