富士山の女神かぐや姫

• 書名富士山の祭神論
• 書名ヨミフジサンノサイジンロン

• 著者名竹谷靱負 著
• 著者ヨミタケヤ，ユキエ

• ISBN4872944461
• 国名コードJP
• 言語コードjpn

• 出版地東京
• 出版者岩田書院
• 出版年2006.9

• ページ325p
• サイズ22cm

• 件名山岳崇拝
  富士山

• 内容紹介日本人の精神的活動を喚起する対象として古代より親交されてきた稀有な神山、富士山。富士山の祭神・守護神の系譜を通して、富士山の文化史的意義を論じる。富士山の祭神・守護神はなぜ女神であるのかについても議論する。

• 著者紹介昭和16年生まれ。早稲田大学理工学研究科応用物理学専攻修士修了。拓殖大学工学部情報工学科教授。理学博士。富士山文化研究会会長。著書に「富士山の精神史」など。

• 目次序章「富士山縁起」の原本とは－「富士山縁起」は「東泉院縁起」ではないのか－、一 「富士山縁起」の「富士山」は山号ではないのか、二 東泉院と興法寺との関係、1 東泉院と興法寺は元一寺、2 『東泉院影写本』の成立過程、三 「富士山禅定図」に見る東泉院と五社の位置関係、四 富士山大縁起＝東泉院大縁起、1 村山修験伝承の古体を示す「富士山縁起」、2 原典の『富士山大縁起』登載の赫夜姫譚、第一章 古伝の「富士山縁起」に基づく問題提起、一 「富士山縁起」と「富士山禅定図」の系譜、二 原初性を残す富士山八層の概念、三 問題の所在、第二章 不動明王と浅間大神－なぜ不動明王は富士山の地主の神なのか－、一 〈浅間大神＝富士山の祭神〉モチーフの成立と展開、1 浅間大神の誕生、2 富士山本宮浅間大社、3 浅間大社の位階の推移、二 禅定道の不動明王－不動明王と日本武尊の同体異名論－、三 修験者と不動明王、1 不動明王とは、2 不動明王信仰の誕生、3 なぜ不動明王が修験者の心を捉えたのか、四 不動明王＝富士山の地主の神、1 不動明王の住処、2 なぜ不動明王は地主の神なのか、五 富士山開削の修験者、1 修験の誕生、2 富士山開山の祖・役行者、3 金時上人・覧薩上人・日代上人、4 村山浅間神社、5 末代上人、6 末代上人伝説の虚実、7 末代上人＝富士山の守護神、第三章 大日如来と浅間大菩薩－なぜ大日如来は富士山の本地仏なのか－、一 大日如来と不動明王、1 本地垂迹説、2 不動明王から大日如来へ、二「富士曼荼羅図」に見る大日如来、1 「富士曼荼羅図」に見る大日如来、2 「八葉九尊図」に見る大日如来、三 仏像・御影に見る大日如来と浅間大菩薩、1 大日如来と浅間大菩薩の仏像、2 大日関連の建造物、3 大日如来と浅間大菩薩の御影、第四章 千眼大菩薩－なぜ浅間大菩薩が富士山の垂迹神なのか－、一 走湯山修験と村山修験－「覚」の通字で読み解く－、1 走湯山と村山の関係、2 「覚」の通字の意味、3 覚尊聖は村山修験者か、二 聖護院門跡と村山修験、1 中世の修験道と聖護院門跡、2 聖護院の巡錫、3 富士山北麓の修験道、4 狂言「富士松」が語る冨士参詣、5 村山三坊と聖護院の関係、三 富士山の祭神＝千眼大菩薩、1 走湯山の本地＝千眼大菩薩、2 天照大神と大日如来の同体異名論、天照大神の幸魂・浅間大菩薩(千眼大天女)の誕生、4 『曽我物語』と『塵荊鈔』に登場する浅間大菩薩の本地＝千手千眼観音、第五章 赫夜姫(Ⅰ)－なぜ赫夜姫は富士山の仙女なのか－、一 赫夜姫譚のモチーフとは、1 『竹取物語』に見る赫夜姫と富士山の関係、2 『源氏物語提要』に見る赫夜姫モチーフの変容、二 赫夜姫譚モチーフの分類と系譜、三 〈赫夜姫＝富士山の仙女〉モチーフの原型(Ⅰ)－佚書『日本記』に見る赫夜姫－、1 『神道集』所載の『日本記』と「富士山縁起」の関係、2 『毘沙門堂本古今集注』所載の『日本記』に登場する赫夜姫、3 『定家流伊勢物語註』所載の『日本記』に登場する赫夜姫、4 『聖徳太子正法輪』所載の『日本記』に登場する赫夜姫、5 佚書『日本記』に登場する赫夜姫の梗概、四 〈赫夜姫＝富士山の仙女〉モチーフの原型(Ⅱ)－『鴨長明巡歴記』(提要)に見る赫夜姫－、1 『鴨長明巡歴記』(提要)に見る赫夜姫の特徴、2 『鴨長明巡歴記』に見る赫夜姫の梗概、3 説話系と縁起系の赫夜姫譚の特徴比較、五 〈赫夜姫＝富士山の仙女〉モチーフの継承(Ⅰ)－『海道記』に見る赫夜姫－、六〈赫夜姫＝富士山の仙女〉モチーフの継承(Ⅱ)－古今和歌集註釈書の中の赫夜姫－、1 『古今和歌集序聞書三流抄』－鏡と富士の煙－、2 『古今集序註』の赫夜姫、七 〈赫夜姫＝富士山の仙女〉モチーフの継承(Ⅱ)－仏教説話の中の赫夜姫－、1 『聖徳太子正法輪』に登場する赫夜姫、2 多数の赫夜姫異聞誕生の背景、第六章 赫夜姫(Ⅱ)－なぜ赫夜姫は浅間大菩薩なのか－、一 富士山のご神体＝富士山、二 浅間大菩薩は女神か男神か、1 『万葉集註釈』、2 『万葉集註釈』諸本の比較考、三 「富士縁起」(断簡)に見る〈赫夜姫＝浅間大明神〉、1 全海書写の「富士縁起」(断簡)、2 「富士縁起」(断簡)に見る赫夜姫譚、四 〈赫夜姫＝浅間大菩薩〉モチーフの系譜、1 『詞林采葉抄』に登場する赫夜姫、2 『神道集』－〈赫夜姫＝富士浅間大菩薩〉、3 『謡曲・富士山』の赫夜姫－富士山の祭神となる赫夜姫、4 『富士山の本地』－〈赫夜姫＝火の御子〉、5 「無量寿禅寺草創記」－〈赫夜姫＝浅間大菩薩〉、五 史実に登場する〈赫夜姫＝浅間大菩薩〉、1 江戸初期の道中記中の赫夜姫－いつまで祭神だったか、2 村山浅間神社の祭神・赫夜姫、第七章 仙元大菩薩－なぜ浅間大菩薩を仙元大菩薩と書くのか－、一 角行と元の父母、1 角行、2 元の父母、二 伯家神道と吉田神道、1 伯家神道、2 吉田神道、3 伯家神道と吉田神道の関係、三 富士北麓御師の神道化の様態と変容、1 川口御師の神道化、林羅山と吉田御師の神道化、3 吉田御師の伯家神道化と諸国への伝播、四 伯家神道と仙元大菩薩、五 阿弥陀三尊と大日如来、1 富士曼荼羅図に見る阿弥陀三尊、2 富士山牛玉に見る阿弥陀三尊、3 「八葉九尊図」に見る阿弥陀三尊、4 阿弥陀三尊から木花開耶姫命へ、第八章 木花開耶姫命－なぜ木花開耶姫命は浅間大菩薩なのか－、一 富士山から下山する赫夜姫－忍草に身を隠すのか－、1 『富士山真景之図』の中の赫夜姫、2 『飯盛山略縁起』の中の赫夜姫、二 富士北麓に伝来の赫夜姫像、1 小室浅間神社の女形神像、2 忍草浅間神社の「女神像」、三 木花開耶姫命へのバトンタッチの謎を解く、1 なぜ林羅山は赫夜姫を抹殺するのか、2 〈赫夜姫＝木花開耶姫命〉の化現、第九章 金色姫－金色姫は赫夜姫かそれとも木花開耶姫命か－、一金色姫譚とその分類、1 金色姫譚とは、2 金色姫譚諸本の系譜、二 金色姫後日譚－赫夜姫譚との接点－、1 金色姫後日譚とは、2 『富士山の本地』、三 富士講と養蚕－木花開耶姫命との接点－、1 蚕女郎、2 蚕和讃、3 〈金色姫＝木花開耶姫命〉、第十章 天照大神(Ⅰ)－なぜ赫夜姫は天照大神なのか－、一 富士門流と修験の接点、1 日蓮、2 日興、3 日興門下と修験との関係、二 『当家門書』所載の赫夜姫譚、1 『当家門書』、2 『当家門書』所載の赫夜姫譚、3 〈赫夜姫＝天照大神〉、4 富士千眼大菩薩、5 善神捨国、第十一章 天照大神(Ⅱ)－なぜ天照大神は富士山の祭神なのか－、一 「日神之尊像」の発見場所と制作時期、1 今日は神代のありさまなり、2 制作時期の特定、二 川口村の森顕胤の墓が語る伯家の教導活動、1 森顕胤の墓、 2 「おかぐっちゃん」、三 吉田の森専鉾の墓が語る伯家の教導活動、1 森専鉾の墓、2 森顕胤の遺墨、四 異なる墓碑年忌の謎解き、五 「日神之尊像」の特定、1 〈日神＝天照大神〉、2 「富士山神系御山絵図」、六 無戸室神社の「女神御影」、終章 なぜ富士山の祭神は女神なのか