書誌詳細
紀伊國屋書店
のサイトで見る
防災の倫理 : 「正しい」災害対策とは何か? = Ethics of disaster preparedness
- 著者名児玉聡, 池端祐一朗編著
- 出版者ナカニシヤ出版
- 出版年2026.1
所蔵事項
- 登録番号50081279
- 請求記号Yy-防災研究-防災研究-ホウサ2026
- 貸出区分通常
- 蔵書区分図書 - 単行本
書誌事項
- 書名防災の倫理 : 「正しい」災害対策とは何か? = Ethics of disaster preparedness
- 書名ヨミボウサイノリンリ
- 著者名児玉聡, 池端祐一朗編著
- 著者ヨミコダマ,サトシ
- ISBN9784779519154
- 言語コードjpn
- 出版地京都
- 出版者ナカニシヤ出版
- 出版年2026.1
- 件名災害救助
倫理学
災害予防
社会道徳
被災者支援
災害予防 -- 日本
災害予防
- 内容【この本の内容】(出版者サイトより)
分野を越えた総合知で、防災の拠り所を考える
防災に関わる人の必読書
阪神・淡路大震災から約30年、東日本大震災から約15年、
災害対応はどこまで進歩したか、過去の教訓は生かされているか!?
南海トラフ地震の危機が迫るなか、何を優先し、誰が責任を負い、
どのように実行すべきなのか?
災害がもたらす危機的状況下では、平時とは異なる対応を迫られ、ふだんはできることができなくなるジレンマも生ずる。多様な文化や価値観をもつ人々への配慮、高齢者や障害者への支援、物資や情報の不足や混乱、全体と個人の利害の対立などに対して、どう考えればより「善い」選択ができるのだろうか。どう行動するのが「正しい」のだろうか。
文理や分野の垣根を越えたさまざまな立場の専門家が、それぞれの視点から、防災を考えるときの手掛かりを提言し、「防災の倫理」の重要性と必要性を訴える。
【目次】
◆序 災いを「より善く」防ぐために 伊勢田哲治
◆総論 問題提起
1章 なぜ防災の倫理を考えるのか─公共倫理のすすめ 河田 惠昭
一 防災研究の目的と現状
二 大災害は再び起こる
三 なぜ公共倫理が必要なのか
四 防災における倫理の位置づけ
五 防災事業に公共倫理を反映させるために
2章 「防災の倫理」について考えるための五つの視点 矢守 克也
一 「トリアージ」
二 「津波てんでんこ」
三 「自助・共助・公助」
四 「クロスロード」
五 「考えるのもおぞましいこと」
六 防災の倫理を考えることの重要さ
3章 防災行政において生じる倫理的ジレンマ 高見 隆
一 災害時の行政の意思決定
二 行政の限界
三 普及啓発はするけれど――強制の是非
四 改めて自助・共助・公助を考える
まとめに代えて 「語りづらさ」と向き合うために 松川 杏寧
◆各論Ⅰ 防犯・治安
4章 大規模災害後の避難生活における防犯対策 樋野 公宏
一 東日本大震災後の避難所生活
二 避難所生活で感じる犯罪不安
三 防犯環境設計にもとづく対策の提案
四 静岡県警の防災防犯マニュアル
五 女性視点の避難所のあり方と熊本地震
六 男女共同参画の新指針とチェックシート
七 能登半島地震発生後の犯罪と対応
八 能登半島地震の避難所運営
九 地方公共団体の取組状況の格差
十 平時からの準備と議論を
5章 災害時の性暴力を防ぐ─防犯アプリの活用とアクティブバイスタンダーの視点 あんどうりす
一 防災研修で性暴力対策を扱うようになった経緯とその内容
二 防犯アプリの活用
三 アクティブバイスタンダーとしての行動の連鎖
四 日常のなかでの学びと備え
6章 「善意」の加害性と倫理─ソーシャルメディア隆盛期における論点 南 貴久
一 災害とソーシャルメディア
二 災害時の基本的な問題構造と倫理
三 ソーシャルメディアによる誤情報拡散と「加災」
四 適切な手段を選択するリテラシー―「#救助」タグを例に
五 情報の海から宝を探すということ
六 「善意」と減災につなげるために
まとめに代えて 災害と犯罪の交差点─分析的視点と規範的視点 中谷友樹
◆各論Ⅱ 医療・福祉
7章 健康危機にどう挑むか─ヘルスセキュリティと社会 今中 雄一
一 健康危機事象の頻発化・甚大化
二 アカデミアの役割・存在意義
三 健康危機管理の研究事例
四 ヘルスセキュリティ・健康危機管理と保健医療人材育成
五 プラネタリーヘルスと保健医療
六 ヘルスセキュリティとまちづくり
七 人材育成や研究開発を進めるために
8章 災害対応を推進するインクルージョン・マネジメント 辻岡 綾
一 災害が発生するたびに亡くなるのは災害時要配慮者
二 災害前から取り組む個別避難計画の作成
三 災害時にも有効なインクルージョン・マネージャー―応援職員調査からの示唆
四 災害対応を支える倫理的基盤
9章 誰一人取り残さない──福祉避難所という存在とその役割 木作 尚子
一 阪神・淡路大震災での高齢者・障害者の避難空間
二 福祉避難所での被災者受け入れ
三 要配慮者支援の充実に向けて
四 不幸な災害関連死を防ぐ
まとめに代えて 現場から見た災害医療の課題と教訓 島津 和久
◆各論Ⅲ 報道・調査・情報
10章 災害報道の果たしてきた役割と課題─阪神・淡路大震災以降の放送と今後の展望 山﨑 登
一 「阪神・淡路大震災」の報道─きめ細かい情報で被害を軽減
二 「東海地震」をめぐって─予知を想定していた地震報道
三 「東日本大震災」の地震報道を経て
四 原発災害が災害報道に突きつけたもの
五 防災の倫理と災害報道─三つの視点
六 災害報道がめざすもの
11章 災害の報道と調査をめぐる倫理的課題──記録からこぼれ落ちる記憶を考える 標葉 隆馬
一 東日本大震災をめぐる記憶─被害状況、そして数字が持つ意味
二 メディア報道という「記録」
三 調査災害というもう一つの「災害」
四 「語られるかもしれない」ことを考える
五 長期に関わるという必要不可欠な取り組み
六 「調査災害」を乗り越える
12章 多文化共生の防災リテラシー──支援される/する対象から排除される外国人 劉 永恩
一 多文化共生と防災
二 外国人受け入れの拡大
三 外国人とは誰か
四 各種学校としての外国人学校が抱える防災上の課題
五 外国人住民は 「支援者」になれるか?
六 せっかくの防災施策、外国人に届いているのか?
七 多文化共生の視点からみた防災施策の提言
まとめに代えて 「避難したくない」を受け入れるには 喜多 千草
◆各論Ⅳ 法・危機管理
13 章 災害行政組織と法──現在の到達点と課題の整理からみえてくること 松村 圭悟
一 都道府県に関係する災害行政組織
二 提言「組織体や会議体の増加にともなう総合調整の必要性」
14 章 方向性のない場当たり的な災害対応 ─エンドステート設定の必要性 池端 祐一朗
一 既存の「目標管理型災害対応」の問題点
二 エンドステートとは
三 作戦計画におけるエンドステート
四 当面作戦と将来作戦
五 災害対応でエンドエステートを設定するために
15 章 予防の倫理学から見た防災の倫理 児玉 聡
一 予防の倫理学の一部としての防災の倫理
二 災害・防災の定義
三 防災の責任
四 「危機における医療水準」と有事の倫理
五 緊急事態宣言は有事を宣言するものか
六 科学技術の限界と「総合知」の必要性
まとめに代えて 災害時の高齢者や障害者支援をめぐる倫理 阪本 真由美
◆付録 鼎談「防災と倫理」 河田惠昭・矢守克也・高見隆・松川杏寧